淵に立つ

カンヌ映画祭、高崎映画祭やキネマ旬報の邦画編で高い評価を得ていた「淵に立つ」をやっと鑑賞しましたー!

 

同時上映で「沈黙」をやっていたのですが、それよりもこの「淵に立つ」の方が好きです。

 

もともとこれは監督が平田オリザから影響を受けた言葉らしいのですが、

 

私は、 こういう映画を、みたかった!!

 

クーリンチェ少年殺人事件よりもインパクトあった気がする...

 

でもそういうこというと映画観てる人からボコボコにされそうな気がする..。

 

よくいるお父さん、お母さん、娘って感じですね。

そこに圧倒的な悪というか闇というかで存在している八坂(浅野忠信)。

 

もう出てきた瞬間から気持ちわるい!

 

シャツとズボン、敬語、手紙、オルガン。

浅野忠信が喋る度に「この人危ない」って思って観ていました。

 

その八坂に惹かれるお母さん(筒井真理子)もいるなー  って感じで。

信仰はプロテスタントだけど教会とか愛とかに酔ってる? ような。

(これを読まれる方が何か信仰をお持ちでしたらごめんなさい)。

 

お父さん(古館寛治)と八坂が昔殺人を犯した、というのはなんだか相棒的なシーンを思い浮かべることで納得しました。

 

結局小心者で自分の幸せのことを考えていたい、優位に立っていたい(人物にみえた)お父さんも八坂に引き込まれてしまったのだと思うと、なんだかやはり恐ろしい話です。

 

八坂という幽霊のような男に出会ってしまったばかりに、そしてどこまでもどこまでも逃げてきたために、

どこにも行けなくなってしまう。

 

うーん

現実に八坂のような人に会ったらどうすればいいんですかね。

 

人物像としては八坂は村上春樹の「アフターダーク」に出てくる「白川」にとても似ていると思いました。

よりその個人の闇が強調されているような気がしますけど。

 

なんか面白かったなぁー。