池袋新文芸坐にて。
邦題からして、なんとなくほわっとしたハッピーエンドな作品だと思っていましたが、「永いいい訳 みたいな話らしいよ」という声が聞こえてきてちょっと顔がひきつりました。
とはいえおもしろかったです。
妻が死んで、かなしいのかどうかすらわからない人が物を壊し、カスタマーセンターに手紙を書くという、こちらがみていても「キてるなあ〜」と思わせる行動をするところが物語の「承」にあたる部分です。
お父さんの理解ある風の接し方は、日々数字というあるようなないようなものを扱う主人公に「頭ではわかっているのに」と焦ることに拍車をかけたのだなあと思いながらみていました。
よくわからない、危ういものに近くなってしまう状況(映画だとわかりやすくものを破壊すること)心の弱い強いではなく、どちらかというとごまかせない 時によく引き起こされるのかなと思います。
主人公が最後にきちんとお父さんに会って話ができたこと、少年のメッセージを見届けることができたこと、言うまでもなく最初は混乱だけだったけれどきちんと「愛していた」と向き合うことができたことをきちんと映画のストーリーとして描かれていたことがよかったです。