スペイン語の映画です。
1年くらいにギンレイホールでやっていた映画。大学のDVDセンターに入っていてうれしい。
授業後に友達と一緒に観ました。
カナダの短編小説の名手、アリス・マンローの同名小説「ジュリエット」が原作です。
スペイン人の人間関係はこのように形成されているのか、日本の人とはまた違っているなぁと思いながら観ていました。
一言であらわすと「母娘の物語」なのですが、お母さんという人にも若い頃があり、一人の女だったのである、ということを教えてくれる映画でした。
たぶん、多くの娘は「母親」という人をどうしても女だとは思えないんじゃないかと思います。いつまでも「お母さん」で「私のことを心配してくれる人」と思ってしまうのではないかと。
だから「お母さん」ではなくて一人の「女性」になった時、とても許せなくなるのではないかと思いました。「女」というものはある意味では性的な関係を築かずにはいられないのです。
それは「娘」にとってはものすごく嫌な感じのするものです。「私のお母さんがこんな人だなんて、ありえない!」と。
ある批評家は「滑らかすぎる」と本作についてコメントしたそうですが、その感は確かに否めないと思いました。
現在と過去が交互に出てくるものの、
あるつなぎは何の進展もなく終わってしまい、若干冗長に感じられました。
それでもこの映画が特に全ての女性に観てほしいと思うのは、
人生にきちんと哀しみや喜びがあることを思い出させてくれるからだと思います。