卒業式はあまりいい思い出がない。
小学校の卒業式はこれからも同じ学校の人たちと付き合っていかなきゃいけない、という悲壮感で
中学の卒業式は名残おしいのに一人になってしまう感じだった。
(打ち上げとか、特に行かなかった)。
高校の卒業式はやっとこの高校とおさらばだぜ! という解放感が大きかったので、特に困ることなくさっさと帰った。
大学の卒業式はただひたすら面倒だった。(本当を言うと抜け出したかった)。
本当はもっといろんな人たちと話したり写真を撮ったりしたかったけれど、
「親御さんとの昼食会」で会えたのは数人だった。
「これから会う機会も少なくなると思うけれど、また会ってね」という言葉をどれくらい信じたらいいんだろう。
大学にいた人は誰もみんな知らない人みたいだった。
昨日の謝恩会の後使った武蔵野線のホームには、大学1年の私がぼーっと空を眺めていた。
卒業式前日の私がその様子を眺めているなんて露ほども知らず。
出会いがあれば別れもあって、時間は平等にすぎていくはずなのに、私の大学の思い出は全部が全部大学の中のことではない。
私にとってあの大学がどんなところなのかと振り返ると「ぼーっとするのにちょうど良い場所」だった気がする。
何も学べていない気がする。
何か少し学んだとしたらそれは、
ある講義だけだと思う。