『熱海殺人事件』を読んで

前の職場の上司が、「『熱海殺人事件』が面白かった」と言っていて、本屋に何度も探しに行ったのだけれど見つからず、Amazonで注文することにした。

 

もともとは戯曲なそうなので、時折照明の合図や音楽が流れたり、伝兵衛が活弁士みたいに話すのが新鮮だった。(戯曲は『マクベス』くらいしか読んだことがない)

 

同上司に「面白かった」と言われて他に読んだのは『赤ずきんちゃん、気をつけて』(庄司薫)であったのだが、この二つとも文章に独特のリズムがあった。*1

 

この間読んだ『十角館の殺人』よりは、犯人の動機とかに焦点が置かれていて、

(それが「三流の事件を一流にということなのかもしれないが」)、それは好印象だった。

 

エンタメとして見せるのには、登場人物たちが言っていることにある程度共感できるような素地が必要なのかもしれない。

 

演劇も観てみたいなと思った。

 

*1:文体、というようりは独特のリズム、という感じがする。