部屋を引き払う

2年住んでいた一人暮らし1Kロフト付きの部屋を引き払った。

家具をあらかた運び込み、あとは大量の本・プリント、ノートをどうにかするだけ、ということだったが、簡単に片付けられずに困った。

 

掃除機を何度もかけて、マイペットを雑巾にあてて床を拭く作業を何度もした。壁際のほこりも拭いて、その部屋がカーテンさえない状態になった時、それは私の部屋ではなく、日当たりのいい南向きの部屋になっていて、よそ行きの顔をしていた。

 

担当の女性がチェックをし、部屋をくまなく調べたあと、鍵を渡して、部屋が引き払われた。名前も知らない人だったけど、そしてその人にとってはあたりまえの仕事の一つではあるに違いないけれど、私はそのお辞儀をよく覚えている。

 

本当に直前まで床を拭いたりしていたので、もうすっかり来る前に戻ってしまった。

 

そして部屋を引き払ったあとに2年前に住んでいた寮に戻り、2年ぶりに会う寮生とゆっくり話をした。

 

私の大学生活は、ほとんど国分寺で費やされているのではないかと思うくらいだった。