長岡花火とスイカ
【1.一人で高速】
8月1日の夜、一人で高速の運転をした。
中央道を抜けて、圏央道へ・・・と入るはずが、間違えて府中の方まで行ってしまい、
どうしようもないので府中で降りて関越道に入った。
この2月まで住んでいた家の近くを通って、なつかしさがこみ上げるとともに、その町がまだ大好きなんだということに気が付いた。
通り過ぎた関越道は広い。フラットで、私の車はするする走ってくれる。
【2.浴衣で長岡】
友人と落ち合い、8月2日の昼には長岡に着いていた。雪がすごい、と聞いていたからどんなものだろうと思っていたら普通に夏だった。
浴衣を着た女の子たちをながめながら、名物のへぎそばを食べ、かき氷を食べ、開放されているスーパーで花火をみた。
結局早めに引き上げてしまったのだけれども。
空が破けるような音の中で、遠くに光の粒として降ってくる花火はきれいだった。
赤、青、緑、金の粒が夜の闇の中に消えていった。
実は一人で浴衣を着て花火を見に行ったことがある。
みんな友達と来ていて楽しそうだな、怯えることがないんだな、と思った。
でも隣には浴衣を着た友達がいて、はいって言ってかき氷を渡してくれたりする。
私はこの友達のことを大事にできているのだろうか、
と思うとちょっと胸が痛くなった。
だらだらと歩いてみたり、思いつきで「ポニョのラーメン」をつくってみたり、
夕方からディズニーシーに行ってみたり。パフェ食べたり、昼間からお酒飲んだり。
大切だけど、向こうのことを大切にできているかまではわからんから、難しい。
【3.銀山温泉】
お湯はほんのりと鉱石のにおいがする。
夏に入るとあたたかいくらいだ。
夏の日差しと濃い緑がベンチを照らす。川の魚が跳ねてひかる。水しぶきが白い。
風鈴の音がどこかで聞こえる。セミの鳴き声も。
大正時代の面影が残る街並みで、私はどこか自分を取り戻したような気がした。
夏。
私が一番好きな季節。
最終的に車のメーターをみると1000km以上になっていた。
妙な達成感がある。