もう退院して約2ヵ月が経つ。
5月の末から私は入院をしていた。
警察署に電話をかけて、パトカーに乗り、両親に連れられて入院をしたのだ。
入院先は何を隠そう、精神科である。
だから気がついたら病院らしきところにおり、混乱しているうちに自分が入院をしているらしいとわかり、看護師さんや他の患者さんと話していく中で、どうにか自分の症状を認知していくという経過をたどった。
人生初の入院が精神科って、それだけでびっくりだけど、看護師さんは優しくて親切だったし、両親も時折見舞いに来てくれたのでとても退屈な日々をなんとかしのぐことができた。
病院内では作業療法として、花を生けたり軽いスポーツもできた。
本も両親に差し入れとして持ってきてもらった。
差し入れの本で新たに読んだのは伊坂幸太郎の「あるキング」で、その内容に混乱してしまった。
何度も読んだのは武田百合子の「ことばの食卓」だった。
携帯とPCがパスコードロックされてしまっており、自由に外部と連絡をとるのが難しかった。
母に誤ったパスコードを教えていたらしい。
何度も公衆電話で家に電話をし、その都度携帯の着信を鳴らしてもらう、ということを繰り返した。
現在は通院のみで、一日に二回の薬を飲み、時折先生と話したりする。
退院した直後はシャンプーが自分でできなかったり、何をするのにも遅かったりとしたけれど、家族と旅行に出かけたりシャンプーもできるようになった。
復職に向けて、ちょっとずつでもできることをやっていきたいと思う。